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# by paladin | 2008-03-18 00:50 | Misc.
ダンジョン職人:カカラの裂け目のダンジョン(仮訳)
 Dungeoncraft: The Dungeons of Greenbrier Chasmを訳しました。物語を意識したダンジョン作成とシナリオの導入について書かれています。

 前回、私は私と……そう、君が初めての第4版キャンペーンで序盤に使う地域を作ってみた。私はカカラという困難に直面した村を作り、近くにいくつか冒険の題材になりそうな場所を配置した。塔見の町、苦しみ峠、そしてカカラの裂け目。私はカカラの裂け目が始まりのダンジョンだと決めたので、今月はそれについて考えていくことにする。

 実のところ私はまだ次にプレイする仲間と会っていない。だが、君は仲間がD&Dのプレイで何を楽しんでいるかという良い発想の源がある。実のところ、それは私がカカラの裂け目に広がるダンジョンについて考える上で最初に考慮すべきことだ。もし君がプレイヤーを“殺戮者”――彼らと財宝の間に立ちふさがるあらゆるモンスターをやっつけるために職場や学校からゲームの席に集う人々――と認定するならば、君にはかなり楽なやり方がある。ちょっとダンジョンの地図を描くか見つけるかして、モンスターと財宝を書き込んでいくのだ。

 プレイヤーがゲーム内での物語や社会とのかかわりを好むとすれば、私はカカラの裂け目にまつわる物語を少し掘り下げねばならない。それは、私がまず作ったものについていくつかのことがらを決める必要があることを意味する。

 君はこの問いに対して別の視点から考えるかもしれない。なぜ裂け目は開いた――何者かがダンジョンへと到達するために仕組んだ――つまりは大いなる計画の一部だったのだろうか? おそらくそれは地震、否、人為的な災害だったのだろう。もしくは、外にいる何者かではなく、ダンジョンから逃げ出したい何者かが、外界へと脱出するために開いたのだ。

 先月、私は裂け目が開いたのは近くの森が燃えたのに関連しているという考えに言及した。そういうわけでこの考えを拾い、何者かが裂け目をこじ開けて逃げ出したとする。カカラの裂け目深くにある遺跡には、何者かが強力な魔力で封印されていたのだ。永きまどろみの果てに、事件は起こった――おそらくは地震が束縛を維持するための魔法陣を破壊し、何者かを千とひととせの呪縛から解き放った。その者は、大地を断ち割り裂け目を作り、荒野を暴れまわり、その勢いで森を燃やした。山火事は私にそれが炎にまつわる本質を持っているかもしれないと示唆しているが、私はしばらくの間封じられていた者について考えないでおく。

 私が物語的な視点で考えることが好きな理由として、封印されていたクリーチャーを追い詰め、倒すか再び封印する――というようにキャンペーンの長期的な終着点を示してくれることが挙げられる。それは彼らがエピック・レベルに達するまで考えもしないかもしれないが、私はその伏線をキャンペーンで一番最初に行う冒険にさえすることができる。このような理由から、私は悪の正体は何かという問題を私がキャンペーンの主題について良い考えが出るまで棚上げにしておくことにする。

 幸運なことに、私はここ数日でひとつ良い考えをひらめいていた。私は自宅の一室から別の場所へとD&Dの本を運んでいた時、『Lords of Madness: The Book of Aberrations』を見つけたのだ。私はこの本が好きだ――これは私が第3版で手がけなかった本の中で好きなもののひとつである。私は異形が好きだ、私は狂気という主題と彼らがもたらす万物の腐敗が好きだ、そして私は彼らがゲームにラヴクラフトの雰囲気をもたらしながらも、D&Dらしさを持っているのが好きだ。

 同じように私は異形と戦うための組織や上級クラスも本当に好きだ。自然に焦点を当てた――真実の円(Circle of the True)、超能力を主題とした――聖別されし精神協会(Society of the Sanctified Mind)、聖黄玉騎士団(the holy Topaz Order)、そして一匹狼な蒼き印の看視者たち(keepers of the Cerulean Sign)。異形と戦う組織は素晴らしい、本当に名前までもが……そして第4版でのキャンペーンで使うのもまことに楽で、上級クラスという特殊な仕組みを使わなくてもいい。

 というわけで私はカカラの裂け目の奥に広がるダンジョンを異形で満たすつもりだ。だが、第4版のモンスター・マニュアルは低レベルの異形が多くはないので、私は創造力を働かせねばならない。しかし、私は裂け目の深いところから遺跡のもっと危険な階層へ行けるという考えを持っており、それは私がマインド・フレイヤーやアボレス、そして他の高レベルな異形を住まわせられるということである。キャラクターがパラゴン・レベルに達せば、私は異形の堕とし仔(foulspawn)やキャリオン・クロウラーを出せるようになるが、今のところまだ異形には少し手が届かない。

 これはカカラの裂け目が私にたくさん冒険の可能性を秘めキャンペーンで長く使えると語りかけているのだ。おそらく、キャラクターの冒険はカカラから彼らを旅立たせるだろうが、それはキャンペーンのやりがいというものだ。キャラクターは故郷を離れて大冒険を行い、強大な英雄となって故郷へと凱旋し、最初に挑んだダンジョンで新たなる脅威に直面する。それは、とても素晴らしい瞬間だろう。

 では、私はキャラクターが最初の数レベルである間何をすればいいのだろう? 先ほど言ったように、創造力を働かせるのだ。モンスター・マニュアルにはコボルド、ゴブリン、そしてオークといったいつもの面々から、クルーシク(kruthiks)やニードルファング・ドレイク(needlefang drakes)まで低レベルのモンスターがたくさんいる。はたしてこの中で私に「異形だあ」と叫ばせるのはクルーシク以外いないが、全てをそう認識することもできる。たとえばカカラの裂け目の深淵に封印されている恐るべき異形が浅い階層まで腐敗させ、そこに棲んでいるクリーチャーをも腐敗させているとしたら。ここで私はコボルドとゴブリンを使えるようになったが、彼らはねじくれたコボルドとゴブリン、彼ら本来の姿を戯画化するかのように歪められている。(何が異形を異形たらしめるか? 答えは多分にその姿である。)これら外見が変化したモンスターは彼らが奇妙で異質なものという印象を与えるのにうってつけで、プレイヤーにより深い場所に潜む危険な存在について手がかりを与える。いくつかの場所で、私はホブゴブリンのステータス・ブロックを修正したり、異形の堕とし仔のレベルをモンスター・マニュアルのものより下げ、クライマックス戦闘の主要な敵とするだろう。

 これで、私は裂け目そのものの起源に関する物語を用意し(それは地元の伝説になるかもしれない)、キャンペーン全体に一本筋を通し、裂け目へ向かう最初の旅と、キャラクターがそこで対面するはずのモンスターについて考えをまとめることができた。

君のクエスト(Quest)は何だね?


 私には物語の背景があり、私には殺すためのモンスターがいる。私に足りないもうひとつは実際の冒険に必要な物語である。私が言っているのは冒険での事件からなる物語――プレイヤーがプレイした冒険から書き起こすものではない。私が言いたいのはキャラクターを冒険に引き込み、彼らがやり遂げるべき少々のことがらだ。第4版で、キャラクターの目的というものはクエストという便利な仕組みとしてまとめられた。

 キャラクターはなぜカカラの裂け目にやってきたのだろう?

 これを明確にするために、私はダンジョンの住人が村はずれの農園を荒らしていただとか、商隊を襲っただのという手垢がついたものは使いたくない。そこで私は頭にふつふつと湧いたいくつか別の考え(第4版のダンジョンマスターズ・ガイドにある冒険の題材からも影響されたのである)がある。

・裂け目からモンスターや略奪隊がやってきたのではなく、不可思議で異質な力がそこから放たれ、作物を歪ませ、動物の命をねじくっている。裂け目の近くにある農園では、すべての子牛が腐れた状態で死産している。腐敗(彼らはそう呼んでいる)が人間へと広がる前に解決するというのは町が動くに充分な理由である。

・町に伝わる成人の儀式に、若者が危険な場所で一夜を過ごすというものがある。かつて、若者は森の奥で眠っていたが、森が燃えてからはカカラの裂け目が危険な場所の選択肢となっている。PC(のグループ)は儀式の途中、彼らの下に広がる洞窟の穴に謎の光を見る。それが彼らをダンジョンへいざなわないならば、歪んだゴブリンが出てきて攻撃をしかける。

・村の長老(あるいはひとりの老いて狂ったペイロアの神官)に伝わる古代の予言には日食についての事件が書かれている。日食は数ヶ月後に起こり、ある儀式が日食の日に行われないならば大変なことが起こると警告されている。問題は、予言がなされた日から時が過ぎて裂け目の中にあるダンジョンには住人がいつき、さらに儀式をそこで行わなければならないということである。キャラクターは埃っぽい古代の巻物と儀式に必要な道具を渡され、ダンジョンへと入っていく、村の運命は彼らの手にかかっているのだ!

 この3つの考えが私の頭から出てきた。私は1つめと2つめについてあまり強く思うところはないが、必要ならばすべてをまとめることができる。それを試してみよう。

 キャラクターのほとんどか全員は成人の儀式を目前に控えている。村人の間では不可思議な力が裂け目から放たれているようなので、今年の儀式を行うか否かの議論がなされている。PCはおそらくこの議論に参加する。しかしパーティのあるひとり――ペイロアの狂った老神官と縁がある誰か――には更なる思惑がある。彼は儀式を行うために行くのだ。彼は他人にそれを話したくないかもしれないし、議論の重要な点になっているかもしれない。結果、とにかくPCはダンジョンへ入り、一夜を過ごし、朝になれば儀式を行い、そして全てが終わり、うまくいけば無事に戻れる。

 こうしてキャラクターがダンジョンへ入る物語的理由を持たせるに至った。これは、PCがダンジョンへ入り、住人をいくらか殺し、儀式を行い、そして去るという要点を押さえている。当然ながら、それはダンジョンに棲む他の住人を怒らせることになり、彼らは村や農園を襲いにかかるだろう。こうして私はなんともはや使い古された場所へ立つこととなったが、今のPCには重大な個人的要請により襲撃を止める理由がある。襲撃は彼らの過ちによっともたらされたのだ。

ダンジョンの地図を描く


 正直に告白する。私はダンジョンの地図を書くのが嫌いだ。こうして私はこの記事で繰り返し言っている、創造的剽窃という主題に戻ってくる。私はひどく幸運にも記事のために、クリス・ウェストから素晴らしい地図を描いてもらうことができた。もしこうならなかった場合、私は昔の冒険シナリオを探してくるか、Maps of Mysteryから基本的で簡単なつくりをしたダンジョンの地図を見つけていただろう。私はそれをコピーし、太いマーカーを走らせる。

 もし君が目的にぴたりと合う地図を見つけたなら、それを使うように。だがもし君がそうできなかった場合、君がゼロから全て描くことをたったひとつの方法であると思わないように。そういうわけで私はこれを創造的剽窃と呼ぶ――私は他の目的のために描かれた地図を、いわば盗んで使うのだ。しかし私は自身の創造力を用いて自ら創造するキャンペーンの一部を織りなすように繕いをかける。

 今回の場合、私はダンジョンがカカラの裂け目で途切れているようにするつもりだ。私はマーカーを取って長くて広い傷痕を置くにふさわしい場所を探す。傷痕が通路と部屋を貫いた裂け目の両側にはたくさんの洞窟へ入る入り口が残っていないといけない。これですっかり地図はこの冒険専用のものに見えてきた。

 私はこうも考えた、裂け目もまた冒険の一部であって欲しい――私はキャラクターを単純にダンジョンへ行かせるつもりは無く、彼らが正解を見つけるまでそこに留まらせようと思った。そこで私は洞窟の入り口のいくつかが行き止まり――小部屋とどこにも通じていない通路の小さな区画であることを望んだ。それらはそこで完結した遭遇エリア(encounter areas)で、PCはその間を通りながら裂け目を移動しなくてはならない。私は手にもったマーカーで、ダンジョンの区画を繋ぐ通路を塞ぐ作業を始めた。それと同時に、私は将来的に部屋を拡張する余地も作っておきたい。私は地図の隅にいくつかの通路を描き、同様にいくつかの下り階段を描いた。私はさらに、もし必要ならば裂け目で切り離された異なる区画同士を関連付けることもできるが、より大きな遭遇エリアとして利用するときだけにとどめることとした。

 遭遇エリアについてだが、私は去年『Expedition to Castle Ravenloft』という冒険シナリオに取り組んだ時、興味深いことを学んだ。君が既存の地図、特に古い冒険シナリオ(オリジナル『Ravenloft』のような)で作業しているならば、君は自らが本来の設計者と冒険シナリオ作者の思惑から離れるよう訓練しないといけない。20フィートと30フィートの辺からなる特徴の無い部屋はあの時代だと実にほどよい遭遇エリアだったが、もはや違う。第3版におけるほとんどの遭遇と、こと第4版での遭遇は、もっと広大なエリアでプレイされる。だが、それは君が古い地図をつかえないという事ではなく――まったくの逆である。私はCastle Ravenloftで最も面白い遭遇エリアのいくつかが、3つか4つの部屋をまとめた場所だと気づいたのである。PCがひとつの部屋に飛び込んで戦いを始めると、別の部屋からモンスターを呼び寄せたり、最初の部屋にいたモンスターのいくらかは通路に撤退したり、別のドアへ回り込んだりする。複数の部屋は多くの援護、多くの動き、そして戦闘の“前線”を複数形成させる。その全てはより動的で楽しい遭遇を作る。

 遭遇の作成はしかし、まだいくつかの階梯を残している。次に私は、もう少しキャンペーンに筋を通す考えを練り、そしてカカラ地方で活動しているいくつかの勢力について考えることにする。

覚え書き


 これから始まる楽しい時間で触れるのはDM七つ道具のひとつ、君の頭に突然浮かんでくる考えを書き留めておくノートや電子ファイルなどである。私がこれに言及する理由は、2つ以上の考えが頭に浮かんだとき私はそれを後のために整理するからだ。私はそれをどこかに書き留めておかないと、忘れてしまう。私はひらめきを探しているとき、時々自分のノートに目を通していることと請けあおう。

 私が構築しているカカラの裂け目周辺のキャンペーンに直結する最初の考えは、かつてあったひとつのD&D製品、90年代後半にブルース・コーデルがものした『The Gates of Firestorm Peak』に関係している。この冒険シナリオは彼方の領域をD&D宇宙観に取り入れ、ブルース(もしくは少なくとも彼の創作!)といえばねばねばと触手だという評価を得た。これは明確に私が構築している異形の主題と調和している。要所要所で、私はこの冒険シナリオや、その翻案をキャンペーンに盛り込みたい。恐らく私はこの前描いた苦しみ峠にそれを関連づけることができるだろう。

 ふたつ目の考えは私の息子が祖母の家でテレビを見ていたとき頭に入ってきた思いつきである。私は彼が本当は何を見ていたかわからないが、それはキャンペーン世界の地下で、浅い層に棲む文明化された者たちとそれとは異なるダンジョン深層の生態系について、実に良い考えを浮かばせた。その垂直的な環境の変化は私に――エベロンにある塔の街、シャーンを想起させた。私は冒険の意味が荒野を旅して辺境の遺跡へ向かうということに限定されない考えが好きである。その代わりそれは、新しい脅威が暗黒から這い上がってくるのを防ぐために君の故郷にある深淵へとふたたび降ることを意味する。これは“小さなともしび”というD&D世界設定の思想に対する急進的な帰結である。原理的に、私は街のダンジョンをカカラのキャンペーンに加えることができるが、私は周辺も使ってキャンペーン全てを構築したほうがよりよい物になると思う。そういうわけで、私は覚え書きで考えを整理することにした。

 次回は、カカラの裂け目キャンペーンに筋を通す!
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# by paladin | 2008-03-11 22:12 | DnD
ダンジョン職人:すぐにでもというわけではないが(仮訳)
 Dungeoncraft: It's Never Too Earlyを訳してみました。4eに向けたプロモーションですが、世界設定を自作する人に向けても示唆に富んだ内容だと思います。

 発表はなされた、感情の嵐は弱まりつつあり、興奮が始まろうとしている。今から7ヶ月後、君とプレイヤーたちはぴかぴかの新しいプレイヤーズ・ハンドブックを前にして、一新されたルールを読み込み、何ができるかを理解しようとするだろう。

 君が第4版のキャンペーンを構想するために、5月まで待つ必要はない。新版の発売は君が新しいやり方を切り拓く良い機会で、新しい世界と新しい冒険が君を待ち受けている。目の前のプレイを続けるのはもちろんだが、5月からのプレイについて君が思いをはせるというのもけして早計ではない。

 それが、このコラムのすべてである。今から数ヶ月、私は第4版で新しいキャンペーンを始めることにあたっての考えを公開しながら、私が使うキャンペーン世界を構築していこうと思う。私は君を我々が世界創造とキャンペーン構築について集めた洞察の世界へといざなおう。

冒険の余地


 世界が暗黒のとばりで覆われていると想像しよう――果てなく広がる手つかずの広野に人間とドワーフの手になる文明や、ティーフリングの古代帝国や偉大なるエルフ王国の朽ちた遺跡が点在している。

 そうした暗黒のただ中、文明のともしびは夜空で頼りなさげに輝く星明かりのように離れ、ばらばらに散らばっている。そこここに偉大な都市国家や強大な男爵領を見つけることもできるだろうが、君が出会うほとんどは開拓者の町や農民や職人が闇から身を護るため肩を寄せ合う村である。

 君のプレイヤー・キャラクターはそういう土地の光として生を享ける。

 この世界は広大な暗黒のただ中にあり、文明が存在するのは弱くかぼそい光の点、という考えは、D&D第4版の根幹をなす考えである。だがこれは全てのキャンペーンをホラー・ゲームや暗黒への恐怖を含んだものに帰ることを目的にしたものではない。そうではなく、これは冒険するための空間を与えるものである。

 それは私をキャンペーン・セッティングを世界として構築すること、なお正確に表現するならば大陸を、沼と森と国を描く境界線でマイルのマス目を埋め尽くす作業へといざなっている。そして、私はそうした地図を見てモンスターは沼に住んでいて森にはエルフがいる、さらにこの国とあの国は仲が悪いと語ることができると確信している。それは私が中学校の時からやっていたことで、グレイホークや初期フォーゴトン・レルムの商品から影響を受けていた。TSRは強烈なキャンペーン用世界を生み出してきた――まさに今ウィザーズ・オブ・ザ・コーストがしているように――そして私の中からわき上がった欲求は私もあのように緻密な世界を創造したいというものだった。

 そこにひそむ罠は、君が大きな規模でものを考えているとき、それらの全てはPCたちから乖離しているということである。

 もし私が国同士の全面的な衝突をひかえた沸騰寸前の国境線にPCたちを訪れさせるとして、そこには冒険する余地を発見できるだろう。それはとてもいかしたキャンペーンになるだろう。おそらく土地の人々は彼らをどちらの国民とも認めないだろうし、彼らは戦争に対して憤りを感じるが、ひっそりと暮らす多くの移民もいる。これは大いに楽しみとなりうる。

 しかしこれは私が大きな地図の非常から小さな点へ作業の視点を切り替えただけにすぎない。一度私がキャンペーンを始めれば、森とエルフや沼とモンスターは重要でなくなり、少なくともキャンペーンの規模がそれらを含むほど拡大するまで顧みられることはない。短期的に考えて、私は大陸のもう半分について思いをまどわせるより、むしろ国境の都市を肉付けすることやそこでの冒険を考えることに時間を割く方が良いと考えている。

 もし君が狭い範囲から始めるなら、君はその小さな範囲で冒険のための空間を作ろう。それは100マイル離れた沼に住むモンスターではなく、住まいのそばで君の生活をおびやかす危険についてである。第4版で、危険は大きく安全な場所は小さくなった。冒険はけして遠くにあるものではない。

隗より始めよ


 君のキャンペーンが始まる場所は、キャラクターたちが育った場所かもしれない。周辺の農村から彼らを引き寄せた都市かもしれない。または悪い男爵の城で、彼らは男爵領の隣国で捕らえられ、地下牢に投獄されたところでキャンペーンが始まり、まさに冒険の渦中へ放り込まれているのかもしれない。君がたとえ何を選んだとしても、大切なことはキャラクターたちに基本的な開始地点――彼ら全員が出会い、そして彼らが自分の命を他の仲間に預けることを決める場所を提供することである。

 私のキャンペーンでは、私はプレイヤーたちに彼らがお互いに長年つきあいがあり、過去に何らかの因縁があって欲しいと考える。そのため、私は最初の案。全てのキャラクターが育った土地を採用した。私は、それをカカラ村と呼ぶ。


 傍注:カカラという名前は確か1年ほど前にふと浮かんだ名前で、私はそれを書いておいた。そして私はこうして使う機会に恵まれた! いい考えを思いついたとき、いざという時君がそれを見つけられる場所に書き留めておくのは、役に立つ習慣である。

 カカラは広大な暗黒の中にある小さなまたたきのひとつだが、それは消え入りそうなロウソクというよりは燃えるかがり火である。暗黒は広がり、小さな村の住人は周辺にある壁で護られた場所を志向し、安全に対するせめてもの希望を町の中心を囲んだ貧弱な木の柵に頼ろうとするのである。

種族のための場所


 冒険の余地を作る前に、光のまたたきという概念は私に典型的な人間の農村に多くの異種族が住んでいる理由を与えてくれた。まず、私はプレイヤーズ・ハンドブックで種族の章をめくり、プレイヤーがたとえどの種族を選んでも彼の設定を作る物語があるようにすることを考えた。

 住人のほとんどは人間である。プレイヤーズ・ハンドブックは現在の暗黒時代直前にあった最後の大帝国が人間のものであったと示唆しており、私にはまだそれを変更する理由がない。住人は人間のみではないが、人間が指導者であるという合意は形成されている。カカラに住む人間は多くが農民で、それは村の土地が柵の外に広がっていることを表している。村にあるいくつかの家々が壁で守られていないように――それら農園は攻撃に弱い。それは、冒険のきっかけを作るのに役立つ。

 私は少数の遠い森にエルフを固定したくはない。エルフの住むそういう森があったとしても、かつて敵が焼いたのだ――時が過ぎてハーフ・エルフが街で誕生するほどの昔に。エルフはカカラに近い、小さく静かな森へ移り住み、彼らの天幕と放浪する一団は散在する農園と同じように村の一部となっている。私は誰が森を焼いたかまだ決めていない。私はそれが戻ってくるとした。

 エラドリンはプレイヤーズ・ハンドブックに追加された新しい種族である。彼らはエルフと近しい存在だが、彼らは妖精郷(Feywild)に住んでいることが多い。私はまだ彼らに対して私が何を求めているのかわからない。私はとりあえずエルフが住んでいた森が物質界と妖精郷で行き来しやすい“薄い場所”とし、エラドリンの街がエルフが住む場所の近くにあったとした。妖精郷は無傷だが、幾人かのエラドリンは共に暮らしていたエルフたちと旅に出た。

 ふむむむ……私はこの設定がいいと思えない。恐らく、妖精郷も無傷ではないだろう。私は敵がたとえ森を燃やしてでも妖精郷を侵略してエラドリンを追い出したとした。あるいは妖精郷から敵が来て、エラドリンを物質界へと追い出したのである。私が敵のことについてより考える準備ができたなら再考することにする。ドワーフの商人と職人は何人かが村に定住しており、他にも商隊が時々やってくる。道を行く商隊は盗賊や怪物のうまい獲物で――さらに冒険のきっかけが増える!

 ハーフリングの集団は、エルフに似ており、危険を避けてカカラの近くへやってきた――河に現れる脅威から追い立てられて。彼らは小船をたくさんつなげて暮らしており、危険があまりに迫ってくるなら錨を上げて出帆する準備が整っている。

 私は新しくプレイヤーズ・ハンドブックで追加されるティーフリングという種族が好きだが、私はかれらがカカラに調和しているとはみえない。私はプレイヤーたちにティーフリングを作ってはいけないと告げると思う――キャンペーンが進み、彼らがより偏見の無い地域に移動するなら、おそらく私は彼らの死んだキャラクターを埋め合わせるためにティーフリングを導入する機会を与えるだろう。

 人間、エルフ、エラドリン、ドワーフ、そしてハーフリングはカカラを良い人種混在社会にする。しかしここにもうひとつ種族が欲しい。シフターはどうだろう? 彼らはエベロン・セッティングで私が大好きな種族で、彼らを私のゲームで使いたい。彼らはプレイヤーズ・ハンドブックには掲載されていないが、モンスター・マニュアルに掲載されているので、プレイヤーたちが必要とするならシフターのキャラクターを作ることができる。私は彼らシフターがカカラの平地を放浪する民で、昔から村の人間は農園の拡張についてシフターと対立していたと説明するだろう。ここの要点は、いくらかのシフターはまだ荒野に住んでいるが、彼らは悪である。村に住む者たちはほとんど順応している。

 私が今まで行った全ての作業はプレイヤーズ・ハンドブックで種族の章をめくってそれぞれの種族について私の新しいキャンペーンでどうプレイして欲しいか考えることだった。シフターはそこにおらずティーフリングはいたのだが、私は好きな種族を導入して現在役割を果たせないひとつを外すため想像力を少々利用した。

 このわかりやすい初期設定は物語に関する多くのひらめきを生み出し、私は村についてかなりはっきりした考えを得るに至った。エルフの苦境は世界の危険とこの小さな光のまたたきを強調しているが、私はまだどんな悪の力が彼らの故郷を破壊したかを決めていないのだった。

村の中心


 私はカカラの地図を必要としていない――十字路の周りに発展する村という簡潔な考えで今のところ充分である。木の柵が町の中心を囲み、迫りくる自然からか弱い者たちを護っている。

 町の中ほどには公共の家がある――確かに、それはD&Dで古典的な酒場として使われているような建物だが、村人がおおごとを話し合うために町議会を開いて話し合うための場所でもある。

 他には寺院が主な集会場で、命の折々に訪れる喜びと悲しみを分かち合うために人々は連れ立って訪れる。私は寺院と村の信仰的生活について考える必要がある。

 プレイヤーズ・ハンドブックで別の章を開き、私は神格の一覧を見つける。私がバハムートの権能に注目するのにそう時間はかからなかった。彼は正義、守護、そして名誉の神である。これらの人々は迫りくる暗黒を恐れているため、私は彼らが守護を求めてバハムートに祈りを捧げるのは自然なことだと思える。私はバハムートの祭壇が、寺院の中心を占めているとした。

 だが、それだけで終わることはない。さまざまな多神教の信仰において、人々はその時々で異なることのために異なる神に祈りを捧げて供物を供える。太陽神ペイロアは農業において重要な神である。彼は寺院のひとつのそでに聖堂を持つ。よりふさわしい日、彼はカカラでバハムートより重要な神になる。実際、住人の中にはペイロアを寺院の中心に据えるためバハムートの神官によくない感情を持つ者がいるかもしれない。

 この物語はなかなか面白くなる可能性がある――しかし私は今すぐそうなるかはわからない。私はそれがキャンペーンを進ませないと――かなり後にならないと花を咲かせない種だと考える。

 バハムートはしばしばモラディンやコードと緊密に関係している――彼ら3柱の神は星幽の封土(Astral Dominion)を共有しているといわれており、それは天界山セレスティアと呼ばれている。そういうわけでこれらの神も寺院に聖堂を持っている。これで今のところ充分だろう――4柱の重要な神格は、彼らを熱狂的に支持する者たちの関係という物語の余地を持っている。

最初の円を描く


 私は村という出発点から、円を満たしていく――私とプレイヤーがキャラクターと町の住人が持つのと同程度の外界に関する知識を伝える必要がある。これらは世界旅行者用ではない――彼らは自分たちの村、他の町に続く道、ハーフリングが来た河、そして燃やされた森を知っている。そしてそれは私が今知っておくべき全てである。こうして私はカカラを中心にして地図を描く。私はそこが十字路であるとしたので、少なくとも3本の道が出ていることをいくらか考えにおく。大都市は北に向けられた“シルヴァリームーン市へ”という矢印として地図に表される。私はこの名前をフォーゴトン・レルムからいただいているが、PCたちがそこへ向かう時、私は名前意外のものもいただくかもしれない。私はシルヴァリームーン市が危険な自然の中にある都市の良い例として好きなのである。

 南へ向かう道は“塔見の町へ”これは最も近くにある町だ。この名前(何も無いところから創造した)はまだあるのか崩れているのかは不明だが、神秘的で未踏の塔が特徴的な古代遺跡があるのかもしれないし近くなのかもしれないことを示唆している。

 そう、私はそれが好きだ。私はPCたちが時間をおかず塔見の町にある塔を調べると思っている。

 ハーフリングは河に住んでいる。私は何が北西の川上にあるか(ハーフリングが移住しなければならなかったことを除いて)また河がどこまで流れているかを決めていない――おそらく南東には大きな湖か河口があるのだろう。それはホビットの冒険にある湖の町を想起させ、それはいただきがいのあるもうひとつのいかした物件かもしれない。こうして第3の道は川沿いに走り、湖の町を指す矢印が描かれた。

 地図で最後に手を入れるべきものは、西へ向かう古い道である。幾世紀を経て舗道のれんがは壊れすり切れ、隙間からは牧草や雑草が茂っている。これも、同じように地図の端へ矢印を描き“苦しみ峠へ”と書く。なぜか? それは私の息子がある日この名前を思いつき、私がそれをいたく気に入ったからだ。

 さあこれが私のキャンペーン・セッティング。

 いや、それは違う。これは始まりにすぎない。これはプレイヤーたちが第4版で最初に訪れる土地――初めての冒険をできたてのキャラクターが行い英雄への第一歩を踏み出す場所だ。そしてそれはあることをほのめかしている。塔見の町、湖の町、苦しみ峠、燃やされた森、シルヴァリームーン市。

 ただひとつ足りないものはダンジョンである。

カカラの裂け目


 カカラという小さな村は近くのダンジョンにおびえている――それはPCが英雄になるという近くにある要請にこたえるため必要なのである。暗黒は迫り、英雄たちはそれを押し戻さなければならない。

 そこで燃やされた森の端(私はもうすぐ名前をつけねばならないだろう)の端に村の名を取って名づけられた裂け目が開かれる。私はカカラの裂け目が地面の割れた深淵であると想像し、開拓者が最初に農園を開拓する時に村にその名を与えたとげの多い雑草を捨てた場所とした。

 カカラの裂け目は森が燃えた時に解き放たれた。

 私はなぜそうなったかは考えていないが、割と最近のこととしたい――危険と悪が小さな村に迫っている最新の証拠なのだ。そしてカカラの裂け目が解き放たれたとき、それはダンジョン――長い間埋まっていた古代の街か城砦も明らかにした。いばらを伝って裂け目の底にたどり着くことで、キャラクターは遺跡に近づき、そこに財宝が無いか探索することができる。後の参考のために書いておくと、より深い場所へと向かう裂け目があるかもしれない、もしかしたら、キャンペーンが進むことでいくつかの事件が起こりより裂け目が深くなるかもしれない。

 これはPCたちが最初の数レベルを得るためのダンジョンで、彼らを成長させて新進気鋭の英雄へと成すためにある。

 次回は、カカラの裂け目に広がるダンジョンについて!
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# by paladin | 2008-03-07 21:41 | DnD
VALE
GARY GYGAX, TIBI GRATIAS AGO.
EGO DOCTA D5, PER TI.
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# by paladin | 2008-03-05 23:20 | DnD
D&Dについて君に知っておいてもらいたいこと(仮訳)
 D&D Experience 2008の4e体験会で公開されたWhat You Need to Know About D&Dを簡単に訳したので公開しておきます。そのうち正式版を作るかも。

1.キャラクターの役割はより明確なものに。
 D&Dを遊んだ人たちは全てのキャラクターごとに役割があることを知っている――あるキャラクターは“盾”、あるキャラクターは“大砲”、など。第4版では、それら役割を4つ――コントローラー、ディフェンダー、リーダー、そしてストライカーと定義する。コントローラー(ウィザードのような)は、大量の敵を一度にさばき、防御より攻撃を得意とする。ディフェンダー(ファイターやパラディンのような)は強力な防御能力と充分な近接攻撃で最前線に立つキャラクターである。リーダー(クレリックやウォーロードのような)は治癒、鼓舞そして守護を行ってパーティの仲間を援護することにすぐれている。ストライカー(レンジャー、ローグ、そしてウォーロックのような)はいちどの攻撃で大きなダメージを単体に与えて戦場を駆け回る。大部分の冒険者パーティは少なくともひとつの役割を持つキャラクターたちによって構成される。

2.パワーは君により多くの戦闘オプションを与える。
 クレリックは祈りの声をあげ、ウィザードは呪文を紡ぎ、そしてファイターは技を繰り出す。これらすべてはパワー――君に用意された戦闘オプションの例である。3つのパワー・ソース――秘術、信仰、そして武技(Martial)――はプレイヤーズ・ハンドブックで提供される。全てのキャラクター・クラスはこれら3つのパワー・ソースのひとつから能力を得る。クレリックとパラディンは信仰の力(祈り)を、ウォーロックとウィザードは秘術の力(呪文)を、またファイター、レンジャー、ローグ、そしてウォーロードは武技の力(技)を使う。君はいくつかのパワーを君が使うキャラクターのレベルに応じて習得する。パワーには無制限に使えるもの、1回の遭遇でいちどきり使えるもの、そして日にいちどだけ使えるものがある。
 ちょっとしたコツ:君は基本的な攻撃のかわりに、無制限に使用可能なパワーを使うといい。それらはしばしば1体の敵に対して通常より高いダメージを出すことができる。

3.攻撃者が静的な防御に対して判定する。
 第4版で、君は4つの防御に関する数値――アーマー・クラス、頑健、反応、そして意思を持つ。攻撃者が攻撃することを選んだときは、1d20で判定し、それを攻撃ボーナスに足し、結果を防御側に告げる。防御側は第3版でアーマー・クラスがそうであったように、全て静的な数値である。攻撃アクションは任意から全ての目標に“命中させるため”必要なため、パワーのターゲットが1マス以内の全てのクリーチャーだった場合は個々の敵に対して命中判定が必要となる。
 ちょっとしたコツ:もし君が複数の対象に攻撃したとしても、君は1体1体に対するダメージを判定せず――いちどだけ判定すればよい。君が複数の対象に攻撃する場合は最初にダメージ判定を行ってから、命中判定を行うといいだろう。

4.標準、移動、副次(Minor)アクション。
 君の手番が訪れるごとに、君は1回の標準、1回の移動、そして1回の副次アクションを行える。標準アクションはおおむね攻撃に、移動アクションはおおねむ移動するために、そして副次アクションは武器を準備したりドアを開けたりというちょっとしたことが行える。君は標準アクションを移動や副次アクション、移動アクションを副次アクションに交換することができる。また、フリーアクションも存在する。それはほとんど時間のかからない、持ち物を落としたり話したりといった行動である。君はフリーアクションを自分や他人の手番で(無理がなければ)好きなだけ行うことができる。
 これら分類の他に機会アクション(機会攻撃のような)、割り込みアクション(待機アクションのような)が含まれる――誘発(Triggerd)アクションが存在する。君のDMは君が必要とするならばもっと詳しい説明をしてくれる。

5.徹底的に調整された治癒。
 ヒット・ポイントは君がまだ戦えるかどうかを測る能力だが、治癒はもはやひとりのキャラクターに負担をかけるものでは無くなった。全てのキャラクターは一定量治癒の波動(healing surge)を持っている。君は遭遇の間に、標準アクションで盛り返し(second wind)と呼ばれる行動を行える。これは君のヒット・ポイントを治癒の波動と同じだけ回復させ、次の手番まで全ての防御に+2のボーナスを与えるというものである。君は1日に使える治癒の波動にひとつチェックをすること。いくつかのパワー(クレリックの祈りに代表されるような)は君が持つ治癒の波動を消費させることで君を癒せる、君は彼らに感謝して自分の治癒の波動にチェックをすること。君の治癒の波動が尽きたならば、君は長い休息(extended rest)を取る頃合である。
 もし君が戦闘をしていない時ならば、君は小休止(short rest)して治癒の波動にチェックすることで君はダメージを癒すことができる。
 ちょっとしたコツ:もし君がヒット・ポイントに数点打撃を受けており、何をすべきか考えあぐねている時、盛り返しを使うのは良い考えである。

6.短くも長い休息。
 休息は新しく2つのグループ――短いものと長いものに分けられた。小休止は5分間で、君が遭遇ごとに使える君のパワーを回復したり治癒の波動で回復することができる。長い休息は“キャンプ”であり何時間も続く。長い休息の後、君は完全に回復する。君が持つ治癒の波動は完全に満たされ、君が1日に1回使えるパワーは復活し、君のアクションポイントは1に戻される。
 ちょっとしたコツ:グループの何人かの治癒の波動が残り1になったとき、もしくは全員が1日1回のパワーを使ったときに長い休息を取ることは良い選択である。

7.攻撃!
 攻撃はいくつかの種類に分類される。近接攻撃は君が対象に隣接している時に君がよく行うものだ。遠隔攻撃は最大射程までどんな距離にあっても攻撃ができる。しかし、君が遠隔攻撃を敵に隣接している時に行うと、君に対する機会攻撃を誘発してしまう。密接(close)攻撃は、君と隣接するマスに影響を及ぼす。この攻撃は機会攻撃を誘発しない。範囲攻撃は多くの場合範囲に影響を及ぼす。この攻撃は機会攻撃を誘発する。
 君はほとんどの攻撃を行うさい、君が持つパワーのひとつを使う。
 しかし、君は基本(basic)攻撃――古典的な剣の一振りや弓による射撃などを行うこともできる。これらの攻撃はパワーには及ばないが、これらでも役割を果たすことはできる。君が基本攻撃を行うときは突撃、機会攻撃、あるいは特定のパワーを使ったときである。

8.アクションポイントは君に追加アクションを与える。
 君は1点のアクションポイントを持って冒険を開始し、(転換点(Milestone)と呼ばれる)2回の遭遇を完了させるごとに追加の1点を得ることが出来る。君は1回の遭遇につき1回、自分の手番に1点のアクションポイントを使うことで1回の追加アクションを得ることができる。それは標準、移動、もしくは副次アクションのどれかである。
 君が長い休息を取るとき、君のアクションポイントは1に戻る。
ちょっとしたコツ:君は1回の遭遇につき1回しか使えないので、アクションポイントは頻繁に(君がそれを得るのと同じくらい頻繁に)使うようにすると良い。

9.移動は速く、簡単に。
 キャラクターの速度はマスを基準に表記されている。1インチの正方形ひとつはゲーム世界における5フィートの正方形である。君が移動アクションをするとき、君は書かれているマスの数だけ移動することができる。ひとつのマスから他に移動するときは、斜め移動であっても1マス分の移動とする。しばしば地形は君の歩みを遅らせる。君が1マス移動するとき余分な消費をする――これを移動困難な地形と呼ぶ。
 隣接した敵から離れるときは通常、機会攻撃を誘発する。しかし、君は移動アクションでずれる(shift)ことができる。これにより、君に隣接した敵の機械攻撃を受けずに1マス移動することができる。
 ちょっとしたコツ:君が速く向かう必要があるなら、君は移動アクションで疾走することができる。これは君の速度を+2するが、君は次の手番まで全ての攻撃者に有利(combat advantage)を与える。

10.セーヴィング・スローは直接的に。
 しばしば君のキャラクターは、毒によるダメージや束縛(immobilized)など、継続的な効果を受ける。こうなったら君は通常、手番の終了後に効果を排除するためのセーヴィング・スローを行うことになる。セーヴィング・スローは簡単だ――1d20で判定する。君が10以上を出せば効果は終わる。9以下ならば、君が次の手番終了後にもういちどセーヴィング・スローを行うまでだいたいの効果は続く。いくつかのキャラクターは、特定のセーヴィング・スローに加わるボーナスを持っている。そして、いくつかのパワーは同じようにセーヴィング・スローに修正を与える。

11.持続時間の管理が簡単に。
 ほとんどの効果について持続時間(目標に何らかの状態変化を与えるものの多く)は目標が効果を終わらせるためのセーヴィング・スローに成功するか、それを引き起こした攻撃者の次の手番が終わるまでである。いくつかの効果は遭遇の間ずっと効果が持続する。君の与えた効果がいつ終わるかについてラウンドを記録する必要は無くなった!

12.間合い(のほとんど)は脅威でなくなった。
 間合い(いくつかのモンスターや武器が持つそれ)は、攻撃者の手番でしか“有効”にならない。それ以外では、間合いを持つ攻撃者でも間合いを持たないものとして扱われる。最も関連することとしては、機会攻撃範囲(threaten)である。
 ちょっとしたコツ:間合いを機会攻撃範囲にする少しのクリーチャーに気をつけること――彼らは隣接したマスより広範囲に機会攻撃を行うことができる。

13.君が知っておきたいかもしれない3つの“C”ルール。
・有利(Combat Advantage)――君は攻撃判定に+2のボーナスを得る。これは君が挟撃、または対象がひとつでも以下の状態(眩惑状態、不意討ち、など)にあるとき得られる。
・遮蔽(Cover)――敵が遮蔽を得ていた場合、君は攻撃判定に-2のペナルティを受ける。君の仲間は遮蔽を提供しないが、敵は提供する。これは、近接した相手に対する遠隔攻撃には影響を及ぼさない。
・突撃(Charge)――これは、標準アクションである。君は速度分移動し、基本攻撃を行う。君は攻撃判定に+1のボーナスを得る。君は最初の位置から少なくとも2マス、対象を攻撃できる最も近いマスに直線で移動しなければならない。最も近いマスがふさがっている場合、君は突撃できないが、君は移動困難な地形を越えて(余分の移動を消費し)突撃することはできる。
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# by paladin | 2008-03-03 05:39 | DnD
DnD3.5eセッション: 於12月8日
 アシタカ氏のDMで『赤い手は滅びのしるし』をプレイしてきました。PCは前回の面子をレベルアップさせてます。

 鬼哭き穴の冒険から数ヶ月。それなりに成長したパーティは、エルシア谷でギルガルの氏族が以前世話になったというハンマーフィスト氏族館を訪れていた。
 族長の話は、最近種族の怨敵であるホブゴブリンの野盗が西のエルシア河を越えて谷を荒らし、氏族の交易商たちが迷惑しているので、様子を探ってきて欲しいという仕事の依頼。様子を見るだけなら簡単だろうということで、エルシア河沿いにあるドレリンの渡しへ向かうことになった。

 町が近づいたあたりで、道を見下ろす茂みを怪しげな人影が動く。無論、こちらも襲撃を警戒して武装は整えてある。
 数回矢を射掛けあううちに、前方から本隊らしき一団がやってきたためギルガルが突撃。左右からの射撃を防ぐためにヴェイルとシャリアが散開したが、これが思わぬ落とし穴になった。次から次へと現れる敵の増援で回復を受けられず疲弊したギルガルが、二刀流のホブゴブリンからクリティカルを受けて死んでしまったのである。
 敵は倒したものの、ギルガルの死体にして呆然とするパーティ。シャリアが捕虜を尋問すると、彼らは“赤い手”なる組織の者らしい。
 敵は野盗などではなく、明らかに訓練された武力と強固な悪意をもって活動している集団という認識を胸に。彼らに襲われた旅人の遺品を預かった一行は沈む夕陽を眺めるのであった。
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# by paladin | 2008-02-29 23:59 | DnD
DnD3.5eセッション: 於11月24日(完結篇)
For my grandmother.

 戦場を臨むグリッシュの本陣にイティガサルの座所であるはずの空中神殿が降下し、並み居る幹部と頭目の前に赤竜の骸が曝され、ドルイドが戦の意味が消失したことを説いたのは、カーレリアと牙の団の本隊同士がぶつかり合う乱戦のさなかだった。
 もはや元の次元界への帰還かなわずと悟ったデーモンたちが戦線を離脱している様子を見、グリッシュは口を開いた。
「和議を求めるというか」
「もはやこれ以上の戦いは無意味。“風の王”の落とし仔たる竜が死んだ以上、魂の収穫を行なう必要も無かろう」
「いかにも。だが、カーレリアの連中は我らを只の山賊と見ている」
「不満か」
「不満よ。我らは我らの国としてあの地を切り取った。ゆえに貴様ら。我らと幾度も干戈を交え、我らを一番よく知る貴様らがカーレリアとの間に入れば」
 考えないでもない。オークを率いる王はそう言い、冒険者たちの応えを見ると馬首を反した。

 数ヵ月後、かつて空中神殿の飛行甲板だった建造物で、カーレリア領主アデル、牙の団頭目グリッシュ、そして彼らの間を取り持った四人の裁定者が調印し、休戦協定が結ばれた。
 和約の中には『もし約定が違われた場合、裁定者が全力を以って懲罰する』との文があった。
 空中神殿の心臓部は、ヒデオをはじめとするイリシッドたちの商会、八紘社が買い取りを持ちかけ、ハルアウル改めデュンケリアに運ばれた。カーレリアとの協定で商売ができるようになったものの、大々的に行なうにはまだ地上文明の成熟度が足りないと判断した彼らは、天翔ける船の空中基地として、空中神殿を改装すると意気込んでいる。

 和約が成立した後、イトシスは再び旅に出た。神格を得れば物質界のしがらみに縛られず旅ができると言っていた通り、この若い神は今も宇宙のどこかを放浪し、気が向くままクレリックに呪文を授けたり、取り上げたりしているようである。

 イティガサルを倒すという目的を達したサトリアヌスは、今回の件についてねぎらいの言葉をかけるタルエシードに命のある間はこの地を見守ると誓い、財産を全て寄付して運用をカーレリアの知己に任せると、心落ち着く森へ戻ったという。

 クロウは収入の多くを神殿に寄付して引退すると、客分としてイリシッドたちの故郷である軌道へと昇った。彼らの組織に潜入し、よからぬ動きをせぬよう監視するという目的もあるが、軌道ニンジャとの技比べも彼が大いに心惹かれたところであるという。

 ブレットはカーレリアに残り、弟子を取っているという。ときおり彼の家を訪ねる鋼の鎧に身を包んだ客人が何者なのかを知る者は少ない。その者が主張するところによると、新しい国の誕生、軌道勢力の介入、そして神格の誕生と、この地方の状況は秩序を重んじる陣営として目が離せない状態であり、看視者であるブレットにも仕事が山ほどあるということだが、それはまた別の話である。

空を統べる魔王の落とし仔、四翼の竜に挑むは四人。
ひとりはそのまま天へとのぼり、ひとりは故郷の森へと帰った。
ひとりははてない旅へといでて、ひとりは我等が街へと還った。
かくて往きて還らず旅まだ半ば。焉わり知りたきゃ、足停めよ。
――カーレリア地方の馬子唄

Dungeons and Dragons v.3.5 campaigns 2nd series "Pazuzu's Children" is end.
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# by paladin | 2008-02-01 14:04 | DnD
DnD3.5eセッション: 於11月24日(その1)
 ダルカーの本営に入った情報によると牙の団は本隊が関所から進軍を始めたということだった。早速作戦会議が開かれ、カーレリア軍が牙の団本隊をダルカー近くまで引き寄せて戦っている間にパーティが敵陣の後背へと回り込んで空中神殿に陣取るイティガサルを叩き、ポータルの完成阻止を行なうことでまとまる。
 イティガサルの威光で牙の団に加わっている者たちを動揺させてグリッシュに兵を退かせ、カーレリアの兵力が損耗することをできるだけ避けることを計算に入れた作戦である。

 そして二日後、牙の団がカーレリア軍本陣に近づいたところでパーティはトランスポート・ヴィア・プランツで空中神殿の懐に潜り込む。
 予想通り、普段は神殿の護衛についているはずのデーモン軍団も前線に出ているためか、警備の頭数は手薄に見えた。しかし、神殿に向かい今にも飛び立とうとするパーティの前に、“風の王”がかつての戦いで物質界に遣わした最強の使徒、アンズーが立ちふさがる。獅子の頭に鷲の胴体と二対の翼を持つ怪物は、その牙と翼、爪、さらには毒の吐息でパーティを苦しめるが、《攻防一体》で壁になるイトシスの働きもあり、戦いは長引いたものの消耗を抑えてパーティは勝利した。しかし、アンズーが時間を稼いでいる間に発見されたのか、戦闘が終わった頃には近くに牙の団のオークが迫っていた。
 もはや退く余裕は無いと判断したパーティは、上空を往く空中神殿の飛行甲板へディメンジョン・ドアーで跳ぶことを決断。

 飛行甲板の上では、アンズーからのテレパシーを受信した艦長を名乗るオクルスと部下のヴロック2体が艦橋から出てパーティを迎え撃つ準備をしていた。
 この船は死守してみせると艦橋への扉を塞ぐようにして立った艦長は、名前が示す通り体中にある無数の目を開いて光線を放ちながらミラー・イメージで鏡像を投影。ヴロックは狭い甲板の縁に出てきたパーティの動きを塞ぐように一気に間合いを詰める。
 しかし、ヴロックはホーリィ・ワードで片方は故郷に帰され、残った方も悶え苦しみ、その場にいるだけの木偶になってしまう。オクルスは光線で後方からパーティを攻撃するが、余計な消耗を避けるために旋舞を始めたクロウと剣での撃ち合いになる。もはや負けを悟っていたのか、数合のやり取りを行なった後に艦長は意味ありげに嗤って倒れた。
 床一面に“風の王”の紋章が描かれた艦橋に潜入すると、奥にはイティガサルの座所へ続くらしい大扉がひとつ。ドラゴンの胆汁が仕込まれていた罠を避けてクロウが開くと、目の前に広がるのは空。甲板とイティガサルの座所との連携が解除され、神殿の心臓部は天高く上昇を始めていた。
 2倍近い巡航速度を持つ心臓部に甲板が追いつくことは不可能であるため、パーティは後で回収するために甲板を適当な山へ突っ込ませると、考えうる限りの防御呪文を発動させてディメンジョン・ドアーでイティガサルの間へと跳んだ。

 ついに訪れた“風の王”の神殿、心臓部では膨大な財宝の中にイティガサルが身を横たえていた。冒険者たちを認めた四翼の赤竜は大儀そうにその体をもたげ、言葉をつむぐ。
「妾と汝らの間にもはや言葉は無用。来い、小さきものよ」
 それが合図となってクロウが跳ぶが、ドラゴンの知覚に阻まれて決定的な打撃は与えられない。イティガサルは飛び上ると分散したパーティを忌々しそうに睨み、「枯れよ」と念じてホリッド・ウィルティングを発動。さらにベルト・オヴ・バトルの追加行動を使いデストラクションを発動させてブレットを殺そうとするものの、セーヴされてダメージを与えるにとどまる。
 攻撃を受けながらもブレットはポリモルフでサン・ジャイアントに変身。イトシスは位置取りを行ないながらキュアを発動し、サトリアヌスはコール・ライトニング・ストームでイティガサルに雷を落とした。イティガサルはサン・ジャイアントを警戒して組み付こうとするが失敗し、逆にメルフス・ユニコーン・アローで叩き落され、組み付かれてしまう。
 全ての準備が整ったところにフライを受けたクロウが飛び込み、二刀から7回の攻撃を叩き込む。イティガサルは身をよじらせて抵抗するが、組みつきを振りほどくことができず、さらに次のラウンドでまた7回の攻撃を受ける。
 その瞬間、イティガサルの体から目も眩むような暗黒が放たれて生命力が蘇るが、殺しきれないなら死ぬまで殺すだけのこととベルト・オヴ・バトルを発動させた追加行動で再び旋舞を叩き込むと、イティガサルは今度こそサン・ジャイアントの腕の中で力を失っていった。

 しかし、イティガサルは自らの死をもってスカイ・ディガーを完成させるかもしれないのでとどめは刺さず、巨人が拘束したままクロウが目的のものを探す。
 財宝の山に隠されていたアーティファクトに未完成のうちなら効くとされているロッド・オヴ・キャンセレーションを当て、中に込められていた魂を解放すると共に無力化を行なう。しかし、パーティはこれだけで終わりではないということを知っていた。スカイ・ディガーの中には“風の王”が自らの権能を込めており、それを失わせない限り、贄さえあれば何度でも復活するのである。
 しばし逡巡した後、イトシスとクロウが権能を喰らって神格となることを決意し、魂と世界の運行とを結びつけた。
 そして、イティガサルにとどめの一撃が振るわれる。数百年を生きた竜は死に際の呪いで散々苦しめられたブレットを道連れにしようとするが、抵抗されてしまい孤独な死を迎えた。

 全てが終わり、静寂が支配する広間。クロウが眼下に広がる雲海と大地を眺めて呟く。
「さあ、帰ろう。地上へ」
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# by paladin | 2008-02-01 13:08 | DnD
プレイヤーズ・ハンドブック2ウェブ・エンハンスメント『魔法のアイテム:消費経験点を譲渡する』
 以前から気になっていた米公式サイトPHB II Web Enhancement: Part 1 Magic Items: Transferring XP Costs魔法のアイテム:消費経験点を譲渡するとして訳してみました。

 ウェブ記事は筆者の味が強く出ているものが多いと思います。内容についてはあまり語りたくありません。
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# by paladin | 2008-01-17 18:21 | DnD
DnD3.5eセッション: 於9月15日
 哀れなハーフ・ストーン・ゴーレムを倒した一行は、三叉路になっていた部屋の東側がアイアン・ゴーレムを配備した宝物庫だということを確認すると、“風の王”の像が飾られた扉を開けようとする。クロウが2体の像の間に入ろうとしたところで像の剣が振るわれるが危なげなく解除し、扉を開ける。
 途中に部屋があるが、そこはがらくたや礼拝の道具を片付けている倉庫だったらしく、探索は後回しで奥へ進むパーティ。すると、足元から呪文が発動して強化呪文を打ち消されてしまう。
 調べたところ、通路の奥に設置されたアーケイン・サイトの装置に連動してグレーター・ディスペル・マジックが発動しているようなので、ブレットがグローブ・オブ・インヴァルナラビリティでアーケイン・サイトの知覚を誤魔化して通路を進み、2度目以降のディスペルを防ぐ。
 そうしてたどり着いた最深の扉には、“風の王”の嘴と鉤爪を象った浮き彫り。ここが奥の院だと踏んだパーティは、扉を蹴り開けた。

 扉が開くなりブレットは《即時呪文威力最大化》したブラスト・オヴ・フレイムで4人のオークを焼き払い、クロウの突入路を確保。障害物が無くなったと巨大な“風の王”の浮き彫りが飾られ、幹部3人が待つ一段高くなった祭壇の上へ飛び込むクロウだが、見えない存在によって行く手をさえぎられる。そして、そこにデーモンと大司祭の呪文が飛んでくるが、致命傷には至らない。
 見えない障害物はカラー・スプレーによってインヴィジブル・ストーカーと判明。サトリアヌスもセレスチャル・オクトパスに化身してバイト・オヴ・ワーボアで壇上の3人と護衛の2体をその間合いで制圧。クロウの旋舞が決まり、ヒールをデーモンに飛ばした大司祭がまず倒れることになる。しかし、彼は死に際に何故か笑いながら倒れ、骸となるべき肉体は塵となった霧散した。
 何か不吉なものを感じたパーティだが、敵の猛攻も止まらない。サイオニック・フライで空中に浮きながら1ラウンドに4回行動を行なうテツヲが「組織に使い潰されるくらいなら、地上に這いつくばろうと上に立とうと考えることのどこが悪い」と人生の懊悩をぶちまけたマインド・ブラストを放ち、皮肉にも秩序属性のクロウが無力化され、そこにデーモンがイトシスとサトリアヌスの攻撃を受けて倒れながらも力術を連射して、クロウを狙う。しかし、ブレットがレッサー・グローブ・オブ・インヴァルナラビリティを解除してキュアのワンドを振ってクロウの命は繋がれた。
 テツヲは生き残ったインヴィジブル・ストーカーの影に隠れながらマインド・スラストやマインド・ブラストを連射するものの決定打は出せず、サトリアヌスからインヴィジブル・ストーカーを倒されるに至って降伏。改心し、知っている情報は全て話すから命だけは許してくれとその場にくずおれた。

 クロウから秩序の者なら仲間を信じろと説教をされながらテツヲが話すところによると、彼ら“八紘社”と自称する軌道のイリシッドたちは多次元宇宙を又にかけた商人で、支配は目的でなく、今回もグリッシュが渇望していた銃砲類とその扱い方を高値で売りつけることが目的だったらしい。
 しかし、グリッシュの野心はそこに収まらず、イリシッドたちが地上文明にまだ持ち込むべきではないとした禁忌の道具を求め、テツヲを抱き込んで地上に降ろさせた。
 そしてグリッシュはテツヲに多額の賄賂と再就職先を用意し、“咆哮する牙の剣”、“巨人の力を降ろす鎧”などそれら禁忌の道具を手に入れ、テツヲのことを上層部に報告しようとした上司を消した。というのが黝いシチューの真相だった。

 奥の院と隣接していたグリッシュの部屋などを捜索した一行は、イティガサルが住む神殿は浮き彫りで隠された扉の奥にある火山湖だとサトリアヌスにアトーンメントをかけられたテツヲから聞いて扉を開け、外へと出た。
 果たして、切り立った断崖の底部に穿たれた洞窟へと続く扉からイトシスとクロウが湖に出て探索をするが、そこには朽ちかけた桟橋や飛び石で中心の方向へと続く路がある。しかし、その先には湖が広がるのみで神殿は無く、水中にもそれらしい影はない。
 誰からともなく、かつて“風の王”が物質界を攻めた時、その神殿は天を駆けていたという話を思い出し、一旦地上へ戻ろうということになる。

 もちろん、その前に1日休んでアイアン・ゴーレムを倒して財宝を回収し、テツヲから暗殺されたイリシッドの上司が残した日誌を確認し、オークとテツヲたちに因果を含めるという作業も忘れずに行なわれた。

 その後、サトリアヌスのトランスポート・ヴィア・プランツでカーレリアの評議会に戻ると、そこはさながら戦場の様相を呈していた。
 怒号と紙片が乱れ飛ぶただ中にいるのは、アルドミル評議長だった。騎士団もダルカーに向かったため、後方の情報処理を一手に任され、最低限のトランスだけで乗り切っているらしい。目の下にクマを作っている彼に、イトシスがパナシーアをかけて話を聞くところによると、ゲオルグ総督ともども話があると言われ、人払いをされる。
 大きな箱を抱えてきた総督曰く、先日彼のもとを訪れたドラウが、牙の団が占拠している関所に空飛ぶ建造物が出現し、オークたちも戦支度に追われているとのこと。パーティの報告とつき合わせて考えるに、恐らくはイティガサル自らが出馬してカーレリアと決戦を行なうつもりであると考えられる。
 パーティに依頼される仕事は、できるだけ早期にイティガサルを倒す、ないしは彼女が持っているアーティファクト、スカイ・ディガーの無力化である。報酬は総督が持ってきた10000gp相当のプラチナの地金をひとり1本、そして、イティガサルの宝物である。
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# by paladin | 2007-12-21 01:22 | DnD