人質の無事を確保しいざ大司祭のもとへ。クロウが先行偵察しているうちにブレットはコール・ゼレフートでイネヴァタブルを召喚。狭い通路をきしらせて進むその姿を見たイトシスが気持ち悪がる。クロウがなんとなく危険を感じて進まなかった曲がり角の先をパーマネンシィ・アーケイン・サイトを持ったブレットが見通すと、手前の壁に力術、その向こうに続く通路に占術の気配を発見した。どうやら、占術が何かを発動させるしかけになっていると考えたパーティは占術でかかった魔法を無力化して奥へと進む。
通路は徐々に開け、篝火に照らされた大広間が現れる。その正面にあるのは、巨大な“風の王”の浮き彫り。その下には漆黒の翼を持つラプトランと、醜悪な肉塊にも見えるその身を宝石と外套で飾り立てたアビサル・スカルカーの一団。 “風の王”譲りの翼を広げた大司祭がジャベリンを振り上げ、ディヴァイン・パワーを唱えて戦闘は始まった。クロウは得意の幽遁で近づくものの、大司祭には見えているらしく効果を発揮しない。そこにアビサル・スカルカーからリシプロカル・ジャイアが飛ぶが、幸い偵察に時間をかけたため呪文の効果がほとんど無くなっており、致命的なダメージは避けられた。 ブレットがシュリンク・アイテムで縮小していた倉庫を解放して壁を作り、それを利用してゼレフートが戦線を構築。敵を分断することによって秘術を使うアビサル・スカルカーの範囲攻撃を封じたものの、不利を感じたのかアビサル・スカルカーの頭目らしき存在と大司祭は姿を消した。 彼らが本当に戦場から消えたことを確認してパーティが部屋を探索すると、神像の眼球にあたる部分が空洞になっており、その中に魔法装置が置かれていることが判明した。しかし、その空洞にはデストラクションの罠がかかっている。 ひとしきり考えた結果、ブレットはゼレフートに助力を願った。しかし、ゼレフートは混沌との戦いで契約は終了していると言い、交換条件として秩序を守護するための戦いにブレットを召命する契約をとりつけ、空洞の中にあったオーブを取り出す。 即座にスクロール・オヴ・アイデンティファイを使った結果、それがオーブ・オヴ・ストームズであると判明。これで、結界を形成するものは無くなったことになる。 帰り際にエルフとドワーフを救助すると、遭遇に気をつけて最後の嵐が止むまで野営。翌朝、高くまで澄み切った冬空の下でサトリアヌスがツリー・ストライドでエルフ、ドワーフの半分を人里へ送り、相棒のセレスチャル・タイガーに留守番を任せた。 しかし、翌日の朝方。それはやってきた。上空から出現した渦巻く雲がパーティの前で戯画化された人のような姿を取る。 アヴァターズ・オヴ・エレメンタル・イヴィルのうち風を司るもの、サイクロニック・ラヴェイジャーである。 不可視状態から繰り出される高い命中力の接触攻撃と風を使ってクリーチャーを移動させる能力にパーティは苦しめられるが、サトリアヌスのフェアリー・ファイアーで姿を出現させられ、集中攻撃を受けて倒れた。 戦闘が終わったら再びツリー・ストライドを使ってサトリアヌスが残りの一般人を送り返して相棒と帰ってくると、一行は一気に歩を進める。途中でトロルのレンジャーに出逢う。イトシスが牙の団の上納金が厳しいと愚痴る彼と交渉して、100gpほどをつかませることでやり過ごすことに成功する。 またしばらく行くと、“山の道”の一部である洞窟に砦を抜かれたと知った巨人たちの一群がバリゲードを築いて待っていた。 パーティはヤング・レッド・ドラゴンのブレスを受けたものの、続くファイアー・ジャイアントの全ラウンド攻撃をやりすごし、激昂したジャイアントがサトリアヌスの相棒に組み付くと、友を切らせて敵を断つという格言通り、敏捷ボーナスをACに受けられなくなったジャイアントは倒され、ドラゴンは降伏した。 彼らから事情を聞くところによると、イティガサルに協力しているファイアー・ジャイアントたちは元々このヤング・レッド・ドラゴンの父と共に竜鱗山脈の外れで暮らしていた一族だったがイティガサルに征服され、牙の団が蜂起するに当たって前線への斬り込みなど死兵として使われていたという。そのため、イティガサルを倒すという点では利害が一致し、彼らが守る砦を通る時などは便宜を図り、身の証しを立てるためにドラゴンがアトーンメントを受け、財宝をいくばくか渡すことで手打ちになった。 そして一行がダルカーに辿り着くと、そこにはイトシスを待つ旅装の老人がいた。彼は、イトシスに人々を導く道を拓くことも使徒としての役目であり、空、そしてその先への道を拓くよう励めと言って、忽然と姿を消したのであった。 #
by paladin
| 2007-07-30 21:57
| DnD
ダルカー解放後は支援要請と買い物を兼ねてブレットがカーレリアへと走り、残りの面子でダルカーの軍備再編と情報収集を行うことになった。
イトシスはユーリンク率いるエルフの一団からしばらくダルカー周辺を護衛するという協力を取り付け、クロウは町に残っていた戦える者たちを説得して民兵団に復帰させ、サトリアヌスは捕虜のオークから牙の団が竜鱗山脈を貫く“山の道”という裏道を使っていることを聞き出し、スクライイングなどでその場所を割り出した。また、ダルカー占拠はハルアウルでの敗戦を挽回するため、牙の団としてもかなりの戦力を傾けた戦いであったことも判明した。 さらに情報収集を進めることで、牙の団は腐れ沼と竜鱗山脈が接する回廊部の要塞化を進めており、このままでは陸上の西方交易路が断たれそうだということも判明する。 ブレットはカーレリアでカッパーフィールドやゲオルグの思惑をかいま見るが、とりあえず街道警備隊を始めとした即応できる兵力をダルカーへ向かわせることに成功した。 結局、牙の団という組織は混沌属性の者たちをグリッシュという大頭目と後援者たるイティガサル、そして“風の王”が力で形にしているものであるという考えと、神格の介入を防げば国対国の戦争という同じ次元で戦えるということで、“風の王”召喚のポータルを破壊することが至上命題であり、そのためにまずはイティガサルの山に張られた嵐の結界を解除する方向で動くことになった。 結界を維持しているという洞窟の場所はヒデオに教えてもらっていたため、呪文を駆使して最大速度で移動。途中、ファイアー・ジャイアントとわずかなオーガ、トロルが守っていた砦があったが、イトシスが鹵獲品のライフルで狙撃して割合あっさり抜けることに成功した。 嵐を避けてサトリアヌスの化身で穴を掘りつつ見つけたそこは、広大な火山性の洞窟だった。事前の調査で噴火の危険性などはなさそうだと知っていてもおっかなびっくりの一行の前に現れたのは、ストーム・エレメンタルを引き連れたヴロック。急襲攻撃が通用しないエレメンタルをクロウが敬遠する一幕はあったものの、ヴロックのグレーター・テレポートを阻止して息の根を止め、エレメンタルも比較的楽に倒した。 そしてさらに地底へと降りると、壁面に“風の王”を表現する浮き彫りが施された場所へと辿り着いた。ここもデーモンのヘズロウが守っていたが、悪臭のセーヴに失敗したこともあってパーティは彼にグレーター・テレポートでの脱出を許してしまう。 どうせ悟られたと突撃するパーティの前に、守衛らしいオークの一団が襲い掛かる。レベル2程度しかない彼らだが、イニシアチブを取ることに成功したため比較的パーティを苦しめるが、数ラウンド後には溶岩の池に落とされるなどして降伏。パーティは彼らから祭儀所の場所と、この神殿を預かる者が大司祭と呼ばれていることを聞き出した。 祭儀所と教えられた方向へ向かい、いくつかめの広間へ辿り着くとレッドスポーン・バーサーカーとヘズロウが待ち構えていた。クロウが溶岩の泉へ突きとばされた上にヘズロウのブラスフェミイを受けたり、部屋の入り口で渋滞に巻き込まれたブレットが〈軽業〉を失敗したりして苦戦をするが、ヘズロウが深追いしすぎたためにバーサーカーを悪臭の対象にしたせいで戦力が大幅に減り、パーティは今度こそ退却を許さずヘズロウを倒すことにも成功した。 その後、部屋の中を探索すると隠し扉を発見。この奥に大司祭がいると考えたパーティだが、後顧の憂いを断つため残りの部屋を探索した。すると、入ってすぐ近くにあった分かれ道の先にブレード・バリアーで護られた通路があり、その先には生け捕りにされたエルフやドワーフの捕虜がいた。大司祭は“風の王”の次元界へ続くポータル作成のため、彼らを贄にしているらしい。 というところで時間が尽きたため翌月へ続く。ということになりました。 #
by paladin
| 2007-07-30 19:56
| DnD
d20サイバースケープ記念というわけでもないですが、本家で米公式サイトのFuture Tech Meets Fantasyを未来と幻想の婚姻として訳したのを公開しました。
d20 Futureのルールで作成したメカをDnDで使う場合の脅威度設定などクロスオーバー用データに加え、AD&D1stからとあるアーティファクトが再録されてます。 悪役作成入門はまだ先になってしまいそうです。 #
by paladin
| 2007-07-06 02:17
| DnD
シャドウラン4版購入記念ということでアーキタイプを作ってみました。あまり加減というものがわからないので、戦いもできるフェイスを目指しはしたものの何か違う感じかもしれません。男性でやる場合はドンファンとかで。
ファム・ファタール Femme Fatale 種族:エルフ(30BP) ■能力値(250BP) 強靭力:3 魅力 :6 敏捷力:6 直観力:4 反応力:5 論理力:2 筋力: 2 意思力:3 魔力:5 エッジ:2 エッセンス:6 イニシアティブ:9(10) イニシアティブ・パス:1(2) 身体ダメージトラック:10 精神ダメージトラック:10 ■能動技能(114BP) 素手戦闘(ダンス):6 知覚:3 隠密技能グループ:1 エチケット:5 交渉:5 虚言(誘惑):6 ■知識技能(18初期知識技能点) 暗黒街情勢:3 演劇(スペレシエル・オペラ):2 ■言語技能 スペレシエル(母国語):N 英語:3 ■資質(-30BP) アデプト(5BP) 免疫過敏(-15BP) グレムリン(-10BP) 苦手(ハッキング)(-5BP) 苦手(砲術)(-5BP) ■アデプトパワー (魔力から5点のパワー点) キネシクス:1 強打:4 殺戮の手 反射強化:1 矢薙ぎ:4 ■装備とライフスタイル(9BP) 防具:アクショニア・ビジネス・クロース コムリンク:ソニー・エンペラー(OS:レンラク・イチ) その他の装備:双眼鏡(熱映像視野)、偽造SIN3個(レーティング:4) ライフスタイル:上流(3ヶ月) ■コンタクト(27BP) マフィアのカポ(コネ値:5/忠実値:4) ミスター・ジョンソン(コネ値:4/忠実値:4) ジャーナリスト(コネ値:3/忠実値:3) ナイト・クラブのオーナー(コネ値:2/忠実値:2) ファム・ファタール(魔性の女)は品のいいスペレシエルを操り、謎めいた微笑で人々を惹きつける社交界の華です。生き馬の目を抜く世界で生きる暗黒街の顔役や企業人ともつきあいがあり、強面の彼らからも笑顔を引き出します。 しかし、影の世界に生きる彼らが彼女に微笑むのは、その美貌と話術だけが理由ではありません。「お願い」と「贈り物」次第で彼女が披露する華麗な魅了と格闘の業こそ、彼女を彼らの特別な女性たらしめているのです。 #
by paladin
| 2007-06-07 13:53
| SR
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